大学図書館研究会 九州地域グループ ブログ

大図研 九州地域グループの活動を紹介しています。

福岡支部&広島支部12月合同例会(in 広島)

<研究会の部>

テーマ:利用者参加型広報の魅力
日 時:平成22年12月18日(土)13:30〜17:00
会 場:広島経済大学立町キャンパス


■各支部長挨拶・自己紹介・近況報告


■講演:「出版とビジネス〜学生参加型広報事例として」 

講師:長谷川泰志(広島経済大学経済学部メディアビジネス学科教授)
学生報告者:平田直希(広島経済大学経済学部メディアビジネス学科2年)
      田中雄一郎(広島経済大学経済学部メディアビジネス学科2年)


◆メディアビジネス学科では、映像・ラジオ・出版を扱っており、
長谷川先生は「出版」の授業を担当。
http://www.hue.ac.jp/Seminar/hasegawa/index.html
今回の講演ではゼミでの授業の一環として、学生が地域・企業の方々と共同で行っている広報誌の企画・編集から刊行までの実践についてご報告いただいた。


・ゼミでは学んだことの実践として、広報誌やPRビデオの作成を手がけているが、作成にあたって、次の約束事を課している。

1.学外の方と一緒に働く
2.学外の方に満足してもらえること
3.メディアの取材を受けること
  → 自分たちの活動を、客観的に見ることが出来るため

・市場調査のトレーニングを学内で行わせている。
 
・学生時代は1週間かけて作るもの→社会に出たら1時間でやらなければならない。その為の訓練を行っている。

・学生には、「作成したものは『作品』ではなく、お金を出してくれた人のもの」と伝えている。

・作法として「良い質問が良い回答を導く」ということを教えている。また、一通りのビジネスマナーも教えている。

[学生からのご報告]
・1年を通じて、広報誌の記事作成に関わった。
 ※この「広報誌」は、月刊誌、発行4年目、発行部数7万部の地方紙

・(参加者からなぜ、特集記事のテーマが「大人の親子読書。」だったのかという質問に対して)

広報誌の特集が「親子の交流」だった。電車の中で本を読んでいる人が少ないと感じていたこともあり、「親子の交流」を考えたとき、本をテーマに取り上げると考えやすかった。



広島経済大学図書館マスコットキャラクターのBeekくんと
九州国際大学図書館マスコットキャラクターのKIULiくん


■事例報告I:広島経済大学図書館「JavaLa(ジャバラ)」
報告者:宮原詩麻(広島経済大学図書館) 
http://www.hue.ac.jp/lib/journal/javala/index.html 


広島経済大学図書館では、ユニークな形態の図書館報「JavaLa(ジャバラ)」を発行している。その発行に至る経緯と、館報編集作業や今後の展望についてご報告いただいた。

・それまでの館報が「読まれているのか」「何の為に発行しているのか」を考えた末に、新しい図書館報を作成することになった。

・2008年4月新体制スタート(編集委員は若手ばかり3名)
 →これまでの図書館報や図書館らしさにこだわらず、むしろ"図書館っぽくない"ものを目指したい。

・まず最初に考えたこと1「誰に読んでもらうための館報なのか」
 →ここを、かなり真剣に考えた。
  ヘビーユーザーではなく、図書館を使っていない広島経済大学の学生がターゲット。

・まず最初に考えたこと2「館報を作成・配布することの目的は何なのか」
 →コンセプトは"図書館に来ない学生を図書館へ"

・新図書館報『JavaLa』・・・
  ・2008年12月創刊。年2回発行(4月・10月)。
  ・キャッチフレーズは"あなたと図書館をもっと身近にしたい"
  ・変形ジャバラ折(見開き7面)カラー刷り
  ・"図書館のフリーペーパー"というぐらいの感覚で、かなり軽めな内容に。

・JavaLaブログ・・・編集委員ジャバラーズによるブログ
 →JavaLaの発行は年2回。その時間的空間を埋めたい、と始めたもの。
  内容は、『JavaLa』制作状況や裏話。
 【JavaLaブログ】http://javala.blog.hue.ac.jp/
 (※1月11日の記事で、12月合同例会について掲載してくださっています)

・『JavaLa』の効果について
 →図書館に学生が来るようになったのか、評価はこれから。
  感覚的には、手ごたえ有り。(学生が声をかけてくれるなど)

・『JavaLa』のこれから
 →「発行すること」は目的ではない。
  自ら楽しんで作る気持ちを忘れずに。


■事例報告II:Library Lovers'キャンペーン


報告者:浦さやか(長崎大学附属図書館)
    廣田桂(熊本大学附属図書館)
http://llw.lib.kumamoto-u.ac.jp/
    
◆九州地区の大学図書館が、合同で取り組んだ「Library Lovers'キャンペーン」について、国大図協のWGの取り組みと、参加大学の取り組みについて報告があった。

・「国立大学図書館協会地区助成事業」として、九州地区では『企画から事業運営まで若手に任せる』ことに
  →若手職員のスキル向上を図るとともに、各大学の横のつながりをつくる事が目的

・事業体制
  →各大学から推薦のあった若手職員(概ね35歳以下)によりWGを設置。
   WGにはアドバイザー(課長相当)を置く。
   事業の総括は地区代表館(九州大学)が行う
  →15名(途中、人事異動で14名に減)+アドバイザー1名で企画検討WGが始動

・「Library Lovers'キャンペーン」概要・・・
  ・読書週間(10/27〜11/9)を「Library Lovers' Week」とする。
  ・「オススメの1冊」学生コンテストを実施。各大学で学生コンテスト応募作(POP)
  ・および資料の館内展示を行う。
  ・キャンペーン開催中、独自企画の開催OK。
  ・広報手段として、共通のHP、ブログ、ポスター、キャンペーンロゴマーク
   オリジナルグッズを作成。
  ・九州地区の公私立大学にも参加を呼びかける。

・浦から各大学の学生コンテスト展示風景や独自企画について紹介、廣田から熊本大学での取り組みについて紹介を行った。


おまけその1:懇親会で炭火焼にしたものたち

おまけその2:大阪から来た人のお土産「面白い恋人