2011年6月例会 「プレゼンテーションの基礎」 記録
日時:2011年6月19日(日)15時 〜 17時30分
会場:熊本大学附属図書館中央館 2階会議室
内容:プレゼンテーションの基礎
講師:熊本大学大学院 社会文化科学研究科
教授システム学専攻 准教授
北村 士朗 氏
http://www.gsis.kumamoto-u.ac.jp/
http://homepage2.nifty.com/KITAMURA/
参加者:会員13名 オブザーバー参加2名
例会前にアンケートを取り、それぞれが疑問に思っていることを明らかにしました。講義では、ディスカッションを織り交ぜながら先生がそれらに答えていきました。
アンケート内容
・自分のプレゼンや講義の「改善したい点」について教えてください。
・プレゼンや講義について、疑問なこと、あなたが知りたいことを教えてください。
・その他、今回の例会に対する希望などをお書きください。
(目標)自分のプレゼンの何を改善するべきかを説明できるようになる
1.プレゼンとは何か?
2.良いプレゼンとは?
3.プレゼン構成のコツ
4.ACRS動機づけモデル
5.演習
6.今日の振り返り+α
★プレゼンとは?
自分の思いを伝えて終わりではなく、聞き手にその後の行動を起こさせることが大事である。
そのためには、聞き手を納得させなければならない。
聞き手にとっての利益を提示し、理解と共感を得ることが必要。
聞き手に「伝える」のではなく、「伝わる」ような構成を考える。
★情報過多なプレゼンは、もったいない。
読めば分かること、調べればわかることを盛り込まない。
配布資料を充実させて、後から参照できるようにしておけばいい。
★プレゼンは「構成」が大事
声の出し方・話し方よりも構成がいいかどうかでプレゼンの良し悪しが決まる。
★プレゼンの型
あいさつ 簡単な自己紹介、何の立場で何について話すのか
↓
メッセージ(結論)
・シンプルかつ明確に
・相手の利益を表現する
・聞き手が具体的に実践・行動できるか
↓
本論・説明
・Magic Number of 3
人は3項目を超えると認知しにくい
→ポイントは3つまでに整理して提示する
↓
メッセージ(結論)+質疑・意見交換
・一言でまとめる
・相手の利益を表現する
・意思決定/行動を促す
・逆質問を準備しておく
★ガニエの9教授事象
授業の設計をするときに、これらが満遍なく含まれているかをチェックする。
図書館ガイダンスに、ガニエの9教授事象をあてはめる。
実際に自分が授業を行っている時に、自分が今どれを行っているか意識する。
- 作者: ロバート・M.ガニェ,キャサリン・C.ゴラス,ジョン・M.ケラー,ウォルター・W.ウェイジャー,Robert M. Gagne,Walter W. Wager,Katharine C. Golas,John M. Keller,鈴木克明,岩崎信
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2007/08/27
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★学生の学習意欲を高めるために
ARCS動機づけモデル(Keller, John M.)
Attention 注意=面白そうだ
Relevance 関連性=やりがいがありそうだ
Confidence 自信=やればできそうだ
Satisfaction 満足感=やってよかった
この4つを必要に応じて、順番に刺激すること。
学習意欲をデザインする: ARCSモデルによるインストラクショナルデザイン
- 作者: ジョン・M.ケラー,John M. Keller,鈴木克明
- 出版社/メーカー: 北大路書房
- 発売日: 2010/07/01
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●演習
4名の方に、普段行っているプレゼンテーションを実演していただきました。
聞き手は、コメントシートに<良かった点・見習いたい点><気になった点・改善した方が良さそうな点>を記入します。
プレゼンテーションの冒頭10分程度の実演終了後に、コメントシートに記入したことを自由に発表します。
その後、先生からコメントをいただきました。
コメントシートは、発表者にプレゼントされました。
●まとめ
相手に合ったプレゼン
説得→納得 伝える→伝わる
★リハーサルが大事
冒頭部分は、特にしっかり練習をしておくこと。
できる限り、本番と同じ環境で練習すること。
話をスライドにあわせないこと。
★練習の回数を増やすために、スライドは手早く作り
何度も練習・見直しをする。
★同僚に見てもらって、コメントしてもらう
当日の実況中継はこちら
DF熊本例会2011/6/19
http://togetter.com/li/151503