来(き)んしゃい!福岡(全国大会福岡への道)第4回 Web編
さてさてお待たせしました。
第4回は全国大会メイン会場と分科会や自主企画の紹介です。
今回登場する館長は 児玉清 のイメージでお願いします。
ではどうぞ!
桜が満開のある日のキャンパス
先輩「おーい、美咲くん手伝ってくれ~」
美咲「・・・・・・」
先輩「おーい、おーい」
美咲「・・・・・・・・・」
先輩「おーい、大丈夫か?何やってんだ?」(近づいて、美咲の顔をのぞき込む)
美咲「はぁ、桜が綺麗ですね〜。ん?先輩なんで両手に荷物抱えてそんなトコロに立ってるんです?・・・はっ、もしかしてわたしのこと呼んでました?」
先輩「さっきからずっとな・・・、何、現実逃避してるんだよ」
美咲「いやぁ、こんなに桜が綺麗なのに、4ヵ月後には全国大会なんだなあと思うと」
先輩「気合が入ってくるって訳か」
美咲「いえ、おたのしみ支部企画(水面下進行中)がですね・・・」
先輩「ああ、なるほど・・・クックック、美咲屋お主もワルよのぉ〜」
美咲「いえいえ、先輩ほどでは・・・オホホホ」
館長「二人して含み笑いなんかして、何の悪巧みですか?」
先輩&美咲「「えっ?あ、か、館長。こ、こんにちは。先日はご馳走様でしたっ!」」
館長「いえいえ、若い方々とのコミュニケーションも大切な仕事の一つですから。それよりも、お二人とも後ろから見ていると悪代官と越後屋そのもののようでしたよ。さては、また善からぬことを考えているのではないですか?」
先輩「そ、そんな人聞ぎの悪い。美咲くんはともかく私まで一緒にされては・・・いてっ、踏んでる。踏んでるって」
美咲「誰がともかくなんですか?先輩(にっこり)違いますよ、館長。むしろ楽しい事ですよ、実は夏の全国大会のことを・・・」
先輩「あ、ちょっと待っ・・・このおバカっ」
美咲「え?あっ!、しまった・・・」
館長「全国大会?」
先輩「いえ、美咲くんはまだ寝惚けているんですよ、昨日の酒が残ってて」
美咲「そ、そうなんですよっ(汗。昨日、舞鶴公園でお花見をしてたんです。ちょっと飲みすぎたのかなあ・・・あはは」
館長「ほほぉ。私を置いてお花見ですか。なんとも寂しいですねぇ」
先輩「あ、では、今晩もまた行く予定ですのでご一緒にいかがですか?」
館長「よろしいのですか?」
先輩&美咲「「もちろんですよ!」」
館長「それは嬉しいお誘いですね。喜んで参りますよ。」
美咲「それじゃあ、後ほど集合場所と時間をお知らせします。」
館長「わかりました。じゃあ、また後ほど」(研究室棟の方へ立ち去る)
先輩「あーもー、ここで口滑らしたら、あの人のことだから、色々首を突っ込んできて、ややこしくなるだろう?好奇心の塊みたいな人だし。」
美咲「すいません〜、大会当日のことを考えるとどうしても顔と口がほころんじゃって」
先輩「まあ、気持ちは分からんでもないけどな・・・ニヤニヤ。」
美咲「特に3日目の支部企画、楽しみですね〜。この前の下見ツアー*1の感想も上々だし」
先輩「特に人文・社会系の『炭鉱遺産ツアー』で訪ねる予定の旧伊藤伝衛門邸と柳原白蓮資料館はよかったなあ」
美咲「歴史の教科書とか新聞やテレビ番組で見たことはあったけど、当時の炭鉱の街の繁栄ぶりと炭鉱王の凄さがあの建物に現れていますね」
先輩「ただ、豪華な建物だけじゃなくて、柳原白蓮を迎えるために、当時にしてはモダンで粋をあつめた一大美術品みたいなもんだよなぁ」
美咲「わたし、あの書斎が忘れられないです・・・」
先輩「俺は2階の白蓮の部屋からの眺め・・・」
美咲「きっと、参加者の皆さんにも喜んでもらえますね!」
先輩「他に理工系や2日目の昼休みの企画も含めてな」
美咲「あと、1日目の会場の西南学院大学の新しいチャペルも楽しみですね」
先輩「ああ、なんせ4月に出来たてホヤホヤだしな」
美咲「新しいところへお迎えできるってうれしいですね」
先輩「そうだな。さて、職場に戻って花見の用意するか、ほら荷物持つの手伝ってくれよ。」
美咲「あ、はいはい。って、さっきのって社交辞令じゃなかったんですか?」
先輩「何言ってんだ、ここらで館長も協力者になってもらっておいた方がいいだろ。夏休みとはいえ、結構長期で休みとか取らないといけないし」
美咲「なるほど・・・課長対策ですか。館長が味方に付いてくれればハンコ押さざるをえませんね、さっすがぁ。でもなー、2日続きなんて、ちょっとしんどいですよー」
先輩「またまたぁ、好きなくせにぃ。あ、場所取りよろしくな。さ、戻ってさっさと仕事終わらさないと間に合わないぞ」
美咲「わかりましたよ。じゃあ、先輩秘蔵の悠々知酔持ってきてくださいね!」
先輩「もちろん」
美咲「え?、うそ、やったぁ、言ってみるもんだ。らっきー♪」
先輩「バカ言え、お前のためじゃなく館長のために決まってるだろっ。おいしいお酒は人までまろやかにするからなぁ・・・のぉ、美咲屋クックック」
美咲「あー、さすがはお代官様、冴えていらっしゃる・・・オホホホホ」
館長「だから怪しいですよ。お二人さん。」
先輩&美咲「「 !? 」」
ここからはWeb編。
先輩と美咲の企みは上手くいくんでしょうか?
どうも館長の方が一枚も二枚も上手のようですが・・・。
その夜の舞鶴公園
美咲「あ、皆さ〜ん、ここです、ここ!(大きく手を振る)」
先輩「おー、なかなか良い場所を押さえたじゃないか」
美咲「ふっふーん、その辺の大学出たての新入社員ごときに、場所取りで負けはしませんよ。もっと褒めてください」
先輩「はいはい、よく頑張りました。ささ、館長こちらへどうぞ。皆さんもさあ座りましょう、座りましょう」
美咲「むぅ、なんか釈然としないなぁ・・・」
先輩「あんまりゴネると、これ(悠々知酔)持って帰るけど・・・」
美咲「は、ははは、いやだなぁ冗談ですよ。さ、皆さんコップを持ってください。先輩のとっておきのお酒をいただいちゃいましょう。」
館長「いやあ、舞鶴公園に花見に来るなんてひさしぶりですよ。近いといつでも来れると思ってしまって。やっぱり来てみるといいものですね」
先輩「そうですね。これだけ桜が咲きそろっているところは市内に他にはないですから。」
美咲「館長、みんなにお酒行きわたりましたー」
館長「はい。では僭越ながら、せっかくの美酒が待っているので手短に。今日は偶然にもこの花見会に参加させていただきありがとうございます。また、美咲さん場所取りありがとうございました。実は、今日の昼休みに大学のメインストリートでここのお二人が話しているのを見て、声をかけたのが幸運でした。なにやら夏に楽しい催しが西南学院大さんであるとか・・・」
美咲「え、あれ?何で?館長が全国大会の事を」
先輩「こらこら、話の途中だろ(汗)」
美咲「(まさか先輩、もうしゃべっちゃったんですか!)」
先輩「(来る途中に話の流れで仕方なく(滝汗)。しょうがないだろう、昼に話を聞かれた時点で参加フラグは立ってるようなもんだし、ここまで来たら一緒、一緒)」
美咲「(あ〜も〜、ほら課長の顔見てくださいよ。露骨にコッチ見てるじゃないですかぁ)」
先輩「(げっ、今日って課長もメンバーに入っていたっけ?)」
美咲「(私は知りませんからねぇ、ちゃんと先輩の方でなんとかしてくださいよ)」
館長「・・・詳しくはおいしいお酒を飲みながら伺わせていただきます。それでは、乾杯!」
一同「かんぱ〜い(先輩のばか〜、あほ〜、衝動買いマニア〜(T△T))(なんだとぉ〜)」
・・・
館長「ところで、お二方。先ほど大学図書館問題研究会という研究会の活動について伺ったんですけれど、夏の全国大会の話は、実に面白そうですね。全国大会というからには…当然みなさん全国からお越しになるんですよね。」
美咲「はい、北海道から沖縄まで、ほとんどの方が出張ではなく自分の時間とお金を使って集まるんです」
館長「それは素晴らしいことですね。自主的な研究会を40年近く続けているお二人には、頭が下がります。」
先輩「ん?我々二人が研究会を40年続けているわけでは…」
美咲「館長、私ってそんな齢じゃないんですけどぉ!!」
館長「(クレームは聞いてない)そういえば、会場の西南学院大学は博物館、元寇防塁、聖書植物園も面白いらしいですね」
先輩「え、えぇ。この間の例会の時に防塁を見せてもらいましたが、実物を前にすると結構テンションあがりますよ。ついトリビアを披露したくなるっていうか(笑)。ちなみに、元寇防塁はうちの甥っ子も小学校の授業で見学に行ったらしいです」
美咲「まぁ、教科書に載ってる実物を現地で見ることができるのは感動ですね」
館長「そう『百聞は一見にしかず』ですね。では、実際の大会の内容はどういう感じで行われるのですか?」
先輩「8月23日の午後から3日間の日程で行われます。1日目は研究発表と全体会と記念講演と懇親会、2日目は課題別の分科会、3日目には主題別の分科会を行う予定です」
館長「分科会にはどういったものがあるんですか」
美咲「今年は、課題別は機関リポジトリ、蔵書構成、利用者サービス、大学図書館史、図書館システム 、図書館経営、危機管理、出版・流通、電子リソース、主題別は理工系、と人社系の予定です。それぞれの内容はそろそろ決定する頃合いです」
館長「なるほど、盛りだくさんですね。参加する分科会を選ぶのに悩む人も多いんじゃないですか」
先輩「そうですね。だいたい、自分の担当分野や興味・関心で選ぶようにはなっているんですけど、時間帯が重なると苦しみますね。でも、今回は我々がSNSを用意して、事前に内容を流したり、情報を共有できるようにしていますから、多少は選びやすいかもしれません」
美咲「それにですね、今年は二日目のお昼休みに製品や業界動向を知るための企業セミナーがあったり、三日目の人社系分科会では『炭鉱遺産を考える』と題した筑豊ツアーで飯塚の伊藤伝衛門邸周辺を巡る予定なんです。」
館長「三日目には会場を飛び出して筑豊ツアーとは、実に魅力的!!」
美咲「そうなんです。でも、それだけじゃないんですよ。さらに加えて自主企画なんてものもあって、持ち寄ったお酒を飲みながら語り合う地酒の会や『炭鉱(ヤマ)に生きる』の上映会なんかも予定してます」
館長「地酒の会とは、気になりますねぇ。きっと一升二升はすぐに空いてしまうんでしょうね」
先輩「えぇ。なんせ、美咲くんがいますからね(ニヤニヤ)」
館長「そうですね。いや、頼もしいかぎりです」
美咲「二人してなんですか〜。私一人で空けるわけじゃないですよ。み〜んなで飲むんですから」
館長「み〜んな飲んでも構いませんが、寝てしまわないように気をつけてくださいね」
美咲「…もういいです(泣)」
先輩「それより、炭鉱遺産・『炭鉱に生きる』なんかはいかにも地元九州・福岡らしくて面白い企画だと思いませんか?」
館長「確か『炭鉱に生きる』の舞台は、明治から大正、昭和の筑豊でしたよね。私も九州に来てはじめて炭鉱というものとそこでの人々の生活を知って驚きましたよ。きっと全国から来られる参加者の方にも喜んでもらえるでしょうね」
先輩「ありがとうございます!!」
館長「特に、伊藤伝衛門邸には私もまだ行ったことがないんですよ。いや、楽しみだ。私も一緒に連れて行っていただけますか。うんうん、それは有難い」
先輩「え、は、はい、もちろんですよ〜」
美咲「ぇ?、(ちょ、ちょっと、先輩、何言ってるんですか)」
先輩「(今さら逃げられないだろ。そもそも、おまえが口をすべらしたから)」
美咲「(それを言ったら、最終的にドツボったのは先輩ですからね)」
館長「それにしても日頃の業務のほかに、この様な大規模な研究会まであるとは図書館の世界は中々深いものがありますね。」
先輩「そういっていただけると、我々もやりがいがあります。あ、ほら、美咲くん。館長のコップがあいてるぞ!!自分ばかり酔っ払ってないで、悠々知酔おつぎして!!」
美咲「…ハイ(まだ酔っ払ってません!!)。館長、先輩とっておきのお酒はいかがですか?」
館長「さすがは特別純米です、濃厚で実においしい。“悠々と酒を飲みながら、知の探求に酔う”とは、まさにこの場にぴったりのお酒ですね。ふむ、いいでしょう。大会の準備期間と開催中はお二人が動きやすくなるようにちょっと働きかけてみましょう。」
先輩&美咲 「「えっ!?ええぇぇ〜、ホントですか!?」」
館長「お二人のお話を聞いているうちに私もなにかお手伝いをしたくなりました。私に出来て一番効果的なのはこれくらいですからね。それに・・・いや、やめましょう。悪代官と越後屋さんのようなお二人に、これ以上は無粋ですから(笑)」
美咲「か、館長…(先輩、もしかして企みがバレバレ?)」
先輩「(お前、顔に出やすいからなぁ〜)」
美咲「(先輩だって。)」
館長「では明日にでも、お二人が気にしていらっしゃる人のトコロへ出向いてお願いしてみましょうか。いや、今日の桜は本当にきれいですね。春が過ぎていくのは名残惜しいですが、今から夏が楽しみですねぇ」
先輩&美咲「「はははは・・・」」